難しい三月 2 + 短歌

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23:23

 昨日の


 続きで電車の中でも「三月」の歌を考える。携帯にメモし、ノートに書き込み、駅の改札で思いつき指定券申込書の裏に備え付けボールペンで走り書きをする。


 でも、もうひとつしっくりこない。観念的で抽象的な歌のイメージが頭の中で固まっていて、もうそれで突き進むなら、他人の文体を借りなければならないような気がしてきて、それはあかんやんか、と珈琲を飲んで頭を休める。


 そして具体的な植物「木蓮」を入れて、元の歌に戻ってみた。もともと「合掌」は木蓮のつぼみから出てきた言葉だったのだ。


 で、



拝 む や う 木 蓮 芽 吹 き 三 月 は 性 善 説 を 捨 て が た く を り


おがむようもくれんめぶきさんがつはせいぜんせつをすてがたくおり






 すると、お咲きさんが「拝むやう」より昨日の「合掌」の方がよく、いっそ「三月」を取ってしまったら、と言う。「うーん、題詠が『三月』なんやけど」と返事するものの、題から離れるが入れ替えてみたら、案外これがすっきりしている。が、しすぎてもの足りない。




合 掌 の か た ち に 芽 吹 く 木 蓮 に 性 善 説 を 捨 て が た く を り


がっしょうのかたちにめぶくもくれんにせいぜんせつをすてがたくおり





 お咲きさんは、この歌の中の「性善説」という言葉を評価してくれているのだが「青空の感じが出ないかしら」などと道具立てを増やそうとする。「もう無理」と答えると、俳句好きのお咲きさんが「そうそうよう似た感じの俳句が」と引っ張り出してきたのは細見綾子さんの


木 蓮 の た め 無 傷 な る 空 と な る


 ああ、いいですねこれ。「ため無傷なる」と「性善説」、なんちゅうことをしてくれるんや。はあ。推敲はまだまだ続く?


 そして今日中に寝ること。昨日は午前1時になってしまった。








只今のながらCD

TRAMPIN’ / PATTI SMITH
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Commented by やねうらねこ at 2009-03-18 06:28 x
おはようございます。

パンタタさんの推敲課程の実況中継…臨場感にありますね。

>木 蓮 の た め 無 傷 な る 空 と な る

確かに、これ・・いいですね。
触発されそうです。


Commented by at 2009-03-18 07:56 x
うむむ、こうしてパンタタさんの推敲の過程を読んでいると、携帯やPC上で書き換えているわたしには、推敲の過程が残らないわけで、何だかもったいないような気がしてきました。
でもなぁ、推敲中のものまで全部を保存しておくとなると、膨大な量になりそうで、どうやって整理すればいいのか変わらなくなってしまう。

わたしも、

>合 掌 の か た ち に 芽 吹 く 木 蓮 に 性 善 説 を 捨 て が た く を り

が好きだな。
Commented by くも at 2009-03-18 08:59 x
合 掌 の か た ち に 芽 吹 く 木 蓮 に 性 善 説 を 捨 て が た く を り

うーん、「に」が重なるのが。


合掌のままに芽の吹く白木蓮性善説を捨てがたくをり

とかではいかんですか?

ああ、青空ですね。

合唱のままに芽の吹く木蓮の性善説を捨てがたき空

うん、ごちゃごちゃしすぎる。



Commented by パンタタ at 2009-03-18 22:13 x
やねうらねこさんへ
推敲ライブか、そういうのも面白いですね。
だれか本格的にやってくれないかなあ.......

>木 蓮 の た め 無 傷 な る 空 と な る

これちょっと痛いですよね。
Commented by パンタタ at 2009-03-18 22:18 x
文さんへ
ノート、帳面ですよ、考案や推敲は。
単発の単語のメモが、思わぬ歌を導いてくれたりしますもの。

私も阿修羅フィギュア欲しいっ!
Commented by パンタタ at 2009-03-18 22:22 x
くもさんへ
そうなんです「に」ダブりなんです。
分かっていたのに一昨日は気を付けていたのに
載せてしまいました。私、落着きがないのです。
理由は今日のブログで。

手を入れてくれた
>合掌のままに芽の吹く白木蓮性善説を捨てがたくをり

ですが、すっきりしますよね。
でももう少し自分の歌になるまで推敲しますです。オーッ!
by alglider | 2009-03-17 21:19 | 短歌 | Comments(6)

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


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