いつも他人だ

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23:24

 駅へ


 向かう道々に知らない花が咲いている。黄、青、赤、白、まったく名前が分からず、まとめて花咲く雑草だ。名前を覚えると、少し世間を知った気になれそうだが、それも邪念のようで知ることが億劫になる。


 この二日ほど朝夕が冷える。半袖で歩いていると、袖をひっぱりたいぐらい。帰り道、団地を抜けると街灯に照らしだされて、また小さな花々が見える。名前を知ることなく今日一日が過ぎた。


 仕事はしたが、何にもない日々だと思う。そして、そんなことさえ思えるのは生きているからだ。追悼したり、虚脱したり、亡羊として何もない日々が続いている。


 死んでいくのはいつも他人だ。








只今のながらCD

BALLADS / JOHN COLTRANE QUARTET
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Commented by Bob at 2009-05-15 13:12 x
あの日、脱会されてたんですね。
★次に会う約束もせず別れ来て
         「恋のから騒ぎ」を最後まで見る
Commented by やねうらねこ at 2009-05-15 14:52 x
>死んでいくのはいつも他人だ。

どきっとする言葉ですね。うーん・・。
Commented by パンタタ at 2009-05-15 21:40 x
Bobさんへ
ああ、そうですねえ。
珍しく長い立ち話をした日でした。
いやあ、またどこかでお会いすることでしょう。
Commented by パンタタ at 2009-05-15 21:43 x
やねうらねこさんへ
いやー、こんなするどい言葉、私には言えません。

「太陽と死は見ることはできない」はカミュですが、

「死んでいくのはいつも他人だ」はマルセル・デュシャンです。

死は見る、経験することもできないし、
私たちが知ることができるのはいつも身内・親族であっても
他人の死ですね。
by alglider | 2009-05-14 20:50 | 日々是口実 | Comments(4)

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


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