即詠短歌七首
2010年 01月 26日
22:48
職場から
帰りの最寄り駅で、ネット短歌の友だち瀬波君と偶然お会いする。年末にオフ会をしていたから、それとなく分かった。それとなくというのは瀬波君がマスクをしていたからで、初めは彼だという自信がなかったのだ。改札を抜けてしまってから、思い切って呼びかけてみた。果たして瀬波君その人であった。
かれは二月のオフ会の世話をやってくれているので、そんな話をする。題詠「婚」は難しいとか...彼は神戸から大阪へ、私は大阪から神戸へ、毎朝通っている。ああ、電車ですれ違っているのだな、なんて他愛無いことを思う。
今日は仕事の手があき手持無沙汰だったので、仕事をしている振りをしながら即詠推敲なしの短歌を十七首ほど作る。最近は自分の感覚が開かれていないというか、周りの空気にひしひしと感じるものがないので、こういう手法もいいかなと思う。
下に即詠推敲なし短歌の内、六首をアップしてみる。
面 の 皮 一 枚 の み の 体 温 が 世 界 と 分 か つ 冬 の わ が 位 置
つらのかわいちまいのみのたいおんがせかいとわかつふゆのわがいち
川 に 沿 ふ 道 を ゆ き た る イ ヌ や ネ コ 不 安 と い ふ は そ の や う な も の
かわにそうみちをゆきたるいぬやねこふあんというはそのようなもの
一 日 を 始 め る た め に 髪 あ ら ふ そ の 潔 癖 を わ れ は 疎 み ぬ
いちにちをはじめるためにかみあらうそのけっぺきをわれはうとみぬ
き み に 寄 す た め ら ひ つ つ の 言 の 葉 を 繁 れ る 森 は 受 け 入 れ ず あ り
きみによすためらいつつのことのはをしげれるもりはうけいれずあり
街 が 凪 ぐ 夕 日 を 浴 び て 整 然 と な ら ぶ 塔 よ り 声 明 聴 こ ゆ
まちがなぐゆうひをあびてせいぜんとならぶとうよりしょうみょうきこゆ
ゆ く の だ よ 山 羊 が 宙 と ぶ 青 の 夜 に シ ャ ガ ー ル と は エ ロ ス の 別 名
ゆくのだよやぎがそらとぶあおのよにしゃがーるとはえろすのべつめい
ざくざくと頭を掘れば潮満ちて、そんなこんないと即興の夜だ
只今のながらCD
LIVE AT THE FAIRFIELD HALLS,1974 / CARAVAN
by alglider
| 2010-01-26 21:16
| 短歌