通勤時間 + 短歌
2010年 05月 27日
23:36
生 き い そ ぐ 理 由 は あ ら ね ど 酒 あ ふ り 背 中 に の こ り し 風 の 手 形 よ
いきいそぐわけはあらねどさけあおりせなにのこりしかぜのてがたよ
お咲きさんが
職場に近くに住んでいる方がいい、と言う。今のマンションに引っ越してきたころ、私はフリーランサーで時間はどのようにもなったから、お咲きさんの職場に近いところに決めたのだった。娘さんはまだ三歳ぐらいで、アトピーがよく出ていたので空気の澄んでいるところ、というのも条件の一つだった。
で、今、私の職場までは片道一時間半強はかかる。お咲きさんは、また引っ越しでも考えているかのように「近くの方が楽やで」と言う。自分が近いからそれでいいと思うのだけれど、私に言うのである。私は引っ越しなど考えるだけで憂鬱だし、一時間半ほどの移動は苦にならない。同じ風景ではあるが、毎日が小旅行のような気分でちょうどよい距離とも感じている。
それでも、お咲きさんは早く帰ってきたら色んなことが早く終わり、早く寝られ、早起きができるよ、と誘惑する。たしかに家での時間にゆとりがあることは魅力である。しかし、そのゆとりと引っ越しなどという面倒を天秤にかけると、朽ち果てるまでこのマンションでもいいと思うのだが…変化というのをアル中は恐れるところがあって、ルーティーンをこなす、これが心の支えになっているところがある。
只今のながらCD
TRAMPIN’ / PATTI SMITH
by alglider
| 2010-05-27 22:22
| 短歌