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あるのすさび

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


by alglider
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とりあえず

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23:06



 まだ、


 完全にお酒をやめる前、つまりアルコール専門病院に入院する前の話。仕事がなくって毎日の散歩が日課というか、時間をつぶす手段だった。まだ、公園でビールを飲んでいたよなあ。それで、小さな電子部品を作る町工場に勤めている友達に電話をした。アルバイトでもないかいな?と思って。でも、その友達は露骨に私を嫌がった、嫌がった、というかとても迷惑がったのだった。ま、アル中というのはそういう扱いを受けるものだ。致し方なし。


 何年か経って、ある会合でその友達と会ったら、彼は私を笑った。お酒をやめていると告げても、やはり笑っていた。喜んではくれなかった。そういうことをアル中はよく経験する。「やめて当たり前」というわけである。悪意はなかったようだが、確実に私を軽んじている、と感じるものだった。自由律の俳句などを作り合った仲だったが、それから私は彼と連絡を取らなくなった。まだお酒をやめだしたばかりで、「認められる」という環境に身を置かないと、とても気持ちのバランスは取れなかったのだった。


 それから何年か過ぎ、一週間ほど前、急に彼から電話がかかってきた。この不況でその小さな町工場を馘になったのだという。工場は彼の高校時代の友人が親から引き継いでいたものだった。だから馘はないだろうと思っていたに違いない。さて、無収入になっていろいろと私に相談したいことがあるという。相談? 彼はアル中ではないからその相談ではないだろうし、彼の方が社会経験は積んでいるはずだ。で、本を出版したそうである。なんでも短歌の形式を借りているという。


 禍福は糾える縄のごとし。だが、その昔の彼の対応を忘れられずにいる自分がいて、これまた気分が優れない。そのこと自体に気が塞ぐ。さて、とりあえずどのように前を向きますか。



 そんなこんな。




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Commented by やねうらねこ at 2010-09-06 23:52 x
いろいろと微妙な状態ですね。
微妙にずれながら、時間軸を前にすすんでいるというか、流れているというか…。別におつきあいしなくちゃいけない義理はなさそうに思えます。
この際、気持ちの悪いこと、気分のすぐれないことからは逃げ出して、周囲にあることのうち自分にとっていちばん気持ちの良さそうなことをするのがよいかも。
なんとなくですが…。(そうできれば苦労しない・・か)
Commented by 辰巳泰子 at 2010-09-07 00:08 x
わたしもボシカテイになったばかりの頃、露骨に迷惑がられたことがあったなぁ。住む家に困ってて、その辺りのお家賃はどれぐらいなの、って訊いただけ、ほんまどうするつもりもなく、世間の相場を知りたくて訊いたなのに、「そんなこと知ってどうするつもり。頼られても困る」というニュアンスの、イヤぁぁな答えが返ってき、「ボシカテイ作家の本を読んでボシカテイの勉強を、まずすれば?」ともゆうてくれたなぁ。

……世話にならんでよかったやないですか。


Commented by 拓諳 at 2010-09-07 01:21 x
明らかに悪しき風なら吹かれないのが一番です。人間は変わる生き物だから、今のその人がどういう心根を持っているか会ってみなければわからないけど、もしきちんと人に向き合える人間に変わっているのなら今回相談を持ちかける前にまず、パンタタさんを傷つけた過去の無礼を詫びるところから始まるべきだと思いますし、それさえもないのならそういう自覚がその人にはないということでしょう。
たとえ自覚があったとしても、今の自分にとって都合の悪い過去はなかったことにできてしまえる人なら近づかない方が無難です。ましてや良いとこ取りをしようという打算さえ窺える。
目には目を、の因果は巡り巡ってまた自分に返ってきますから、荒立てることなく冷静な大人の態度で距離を測られるのがよろしいかと思います。
パンタタさんを大好きな人は周りにたくさんいますから、どうかお心を安らかに☆
Commented by ツトム at 2010-09-07 01:46 x
悪気があったのかなかったのか、当事者でない私にはわかりませんし、もしかしたら本人にもわからない、いやひょっとしたらそんな過去すら覚えてないかもしれません。
悪気があってもなくても、こっちが笑って会うことができるかどうか。笑って会うか、笑えるようにして会うか、笑えないから会わないか。・・・或いは、笑わずに会うか。


拓諳さんと同じく、パンタタさんの心の平安のみを願っております。
Commented by くも at 2010-09-07 10:59 x
わたしもクビになった経験がありますから。
「まさか」とおもうわけですね。

それまでは「横柄」な物言いもわたし自身していたとおもいます。
(ま、よくそういまでも言われますけれど)

クビになって、家にいて、家の前を幼稚園に行く児童の声々、
そんな声を聞くだけで、無職の身を情けなくおもいました。

わからないんでよ、仕事のあるうちは。
Commented by パンタタ at 2010-09-07 21:43 x
コメントをくださったみなさんへ

お酒を飲んでいたときは、結果的にはアルバイトなどせずに済んだことは、幸いなんだと思ってます。たぶん迷惑をかけていたでしょう。
彼に悪気があるかないか、気づいていない範疇だと思います。
だからそのことを確認して一から始める気力はありません。
ま、私も私の平安を祈りつつ、先を考えます。

by alglider | 2010-09-06 21:40 | 日々是口実 | Comments(6)