霜月朔日 + 短歌一首
2011年 11月 01日
22:43
採 血 の ま な ぶ た 閉 ぢ る つ か の ま に 子 供 と か へ る う し ろ の 正 面
さいけつのまなぶたとじるつかのまにこどもとかえるうしろのしょうめん
帰り道、
きれいな三日月が出ていた。mixi で誰かが書いていたけど正確には六日月だとか。ま、そこは大雑把でいいじゃない。ちゅんと尖がって流れる曲線がうつくしゅうございました。ちょっと見とれて相対してたわけですが、何だか「負けました」と心で詫びて目をそらしてしまった。
アルコール専門病院には9月の末ぐらいに入院して、年明けまでいたので、この季節になると病院の生活をよく思いだす。あのころ見た月は、断酒会からの帰り道だったっけ。山あいの寒い道を同病の連れと歩いたものだ。緊張もしてたけど、ずいぶんとのんびりした入院生活だったように思いだす。冬の星座は冴え冴えと美しく、行く先を教えてくれているようでもあり、手の届かぬものの象徴のようでもあった。
I 女史から電話があったことも手伝って、このごろ病気であるわが身をよく振り返る。酒を飲まなければ、何とかやっていける。今と当時を比較し、賛美するのはあまり賢い方法ではないと思うが、あれができぬこれができぬ、といろいろと逆に増えてしまった不便なことを謙虚に人生の引き算で考えても、飲まぬ今が圧倒的に“私”である。ま、難儀な不安症や強迫神経症というものが足されたけれど。
そんなこんな。
只今のながらCD
ANOTHER SETTING / THE DURUTTI COLUMN
by alglider
| 2011-11-01 21:59
| 短歌