さ、桜だっ に逃げろっ(マッチョな断酒会 その2)

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             ど、どうしましたサラリーマン山田さんっ!

 5日に大阪城公園を横切ったときは、まだ肌寒く降ったり止んだりの空模様で、桜も七分咲き。本来淡い桜色の花びらも、雫を抱いて風に吹き飛ばされぬよう、頭をさげている。重く薄暗く、そして低く張りつめた雨雲を映して、もともと淀む堀の水もことさらに憂鬱だった。

 ぽかぽか陽気とはいかなったけれども、今日(9日)ぐらいが花見のピークだったかもしれない。私も、今週は二回花見を誘われている(三回の予定だったけれど、一つは主催者の都合が悪くなってしまった)。二回のうちの一つは以前の飲み友達(ほどほどの酒が入るとかっこいいロケンロールギターを弾く。それ以上飲むと危険人物)とその彼女と彼女の両親。もう一つは、アル中のときによく寝泊まりしていたバー(今も茶を飲みながら、そこでよく過ごす)主催の大花見宴会で100人以上が集まる。西は鹿児島、東は東京と毎年この花の宴を楽しみにしている繋がりの濃い客も多い。私は酒を飲まぬし、天麩羅や北海道から取り寄せるというラム肉の担当をしたり、後片付けも手伝ったりして、参加費を割り引いてもらうのである。

 断酒会では[酒のあるところに身を持って行かない。飲まない仲間のところへ身を持って行く]という話がよくでる。初めてこれを聞いたとき、いくら先達の知恵といえども困ったなぁ、と思ったものだ。確かに確実な方法だし、アル中にはその方が賢明だ。しかし、私は、アルコールは薬物だけれども、ただ薬物を個室に隔離されて飲んできたわけではない。回りには友人がいて、酒場には酒場でしか得られない知恵もあった。私にはそれらを捨てられないなぁ、と思ったのだ。私にとって断酒は何もかも捨てた新しい[もうひとつの人生]ではない。それは隣にある、今でも続いている[パラレルの人生(世界観)]だ。

 退院したとき友人から[飲まない君とも楽しくやっていけるよ僕は]というメールをもらった。実際、私の飲み友達は、目の前で私が酒を飲もうとでもしたら、ロープで手足をしばってしまいかねない連中だ。まったくもって有り難いことである。私は確実で賢明な断酒よりも、私にとって必要な断酒をしている。マッチョな先輩断酒会員からの[そんなことをしていると、どうせ転びよる]という声も遠くから聞こえてきそうだが....。

 んで、去年の一月に退院してその年の四月、だから断酒三ヵ月でその宴会には参加している。今年も楽しみなのである。花見だ酒宴だ逃げろっ!とは私はいかんのである。アル中で半分死体だとしたら、残りの半分を殺すわけにはいかぬ。なぜなら、これからも新しい仲間や知恵との出会いがあるだろう、その出会いのための、血と肉となっている私の過去が宿る残りの体であるからであるるるる.......

今日のながらCD
David Bowie Live in Montreal1983/David Bowie

今日の一文
すべて裸体の思想というものを彼は恐れていた 美しいものは必ず人間を殺す それが彼の口癖だった
                              黄金幻想(一部) 田村隆一
 
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Commented by office-nekonote at 2006-04-09 22:31
私のオットォ!(・o・ノ)ノ~はお酒をやめて25年ぐらいですが(やめて7年ぐらいのところで結婚して、子どもが新高2ですからそんなものでしょう。)葬式も結婚式もまず出ません。目の前で私がビールを飲んでも何があるというものではないですが、参加しません。
そもそも親類が呼ばないのです。
末っ子ということもありますが、義理の姉たちは今だにお酒を飲んでいないということが信じられないようです。四半世紀経っていますが、身内なほどそうなりやすいかもしれません。
依存症は回復するということを学習しそいない親類との壁、でも酒宴のど真ん中に置いたらやっぱり怖いという私の本音・・・
かにかくに渋民村は恋しけれ、思い出の川は帰ってくるなと言い思い出の山も来るなバーローなのであります。
(私の父は法律が専門でしたが石川啄木の学会に入っていて、その昔北京の啄木学会に参加して、北京でアルコール依存症性のてんかんを起こしました。)
間にはさまってACは ひたすら うろうろするだけであります。
Commented by at 2006-04-10 07:54 x
啄木は私の親戚です。血はつながって伊奈線。
Commented by プータロー at 2006-04-10 16:05 x
まいどー、宴会の席は、最初怖かったけど此の頃平気で参加してますよ。
これも訓練だと言い聞かせながら、もっぱら食い気に集中して(#^.^#)
by alglider | 2006-04-09 15:48 | アルコールと自由 | Comments(3)

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


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