如月朔日 短歌一首
2013年 02月 01日
23:15
み じ か 夜 に 浮 か べ し 舟 の ゆ く さ き を 酔 ひ に ま か せ て 問 は ず に き た り
みじかよにうかべしふねのゆくさきをよいにまかせてとわずにきたり
ちょっと
いいことがあった。今の新聞社の仕事はバイトで3年契約、そして契約社員に昇格して3年契約と、計6年続いていて、この5月いっぱいでもう契約が切れるところだった。契約書には「3年を過ぎての再契約はない」と明記してあるのだが、もうええ歳だし、今やってる仕事もちょいとベテランになってきたし、編集局の意向で再契約が決まった。正直うれしい。
ただ、何年契約で延長が決まったのか尋ね忘れた(ドジである)。この懸案はちょっとした胸の棘だったので、解決した喜びが多きすぎたのだ(部長がヒマそうなときに相談しよう)。また3年の延長なら、その間に還暦を迎えるが、定年は65歳の時代へ今年から突入だ。さて、バイトでもなんでもいいから再契約を重ねながらいつまでこの仕事が続けられるか。
そんなことがあって、上のようなことを思っていると、よく電話をくれていた読者、もう70歳後半の女性だったが、その身内の方から「母が亡くなりました」と手紙が届いていた。親に捨てられ、お寺に拾われて育ち、読み書きが不自由で独学、後妻で入った家には両性具有の子供がいて、その子が白血病で、とちょっと何処まで信じていいのか分からない(ときどき内容が変わるものだから...)身の上話を聞いたり、ちょっとした生活の小言や疑問を聞いていたのだった。その中に「世の中には『割り算の九九』というものがあるそうで、それを知りたい」と電話で頼まれたことがあった。「割り算の九九」の一覧表を送ったのだが、今日届いた訃報の中に「お母さんが割り算の九九を嬉しそうに眺めていました」という一文があって、ちょっと泣いてしまった日でもあった。
そんなこんな。
只今のながらCD
Johann Sebastian Bach GOLDBERG VARIATIONS / YUJI TAKAHASHI
by alglider
| 2013-02-01 22:25
| 短歌