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あるのすさび

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


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熱海の海岸散歩する    五首「ゴジラノワール」

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23:17



ゴジラノワール



「 ど こ ゆ く の 」 母 の 声 す る お 三 時 の つ た い 歩 き の 人 類 の こ ろ


思 い 出 は ゴ ジ ラ ノ ワ ー ル 日 の 出 ず る 国 の ふ た た び 灰 燼 に 帰 す


炎 天 に 立 ち つ く し お り 一 切 は 光 り と な り て 色 を う し な う


ひ た す ら の 正 義 を 恐 る 夏 の 空 わ れ に 向 か い て ゴ ジ ラ は 立 て り


取 り 立 て て 正 し く な く と も 平 穏 を 生 き て い け よ と 朝 に 花 咲 く






 23、24日と



 一泊で熱海に行ってきた。私の所属する短歌結社「月光の会」の夏合宿である。4年前、由布院合宿に初めて参加して、翌年は大阪だったので自分がお世話をした。しかし年が改まり、2月に入って私は胸椎の手術をし、脚の調子も悪くなったし、何より神経因性膀胱の後遺症が外出を億劫にさせ、以来、合宿は参加せずにきたのだった。


 後遺症は完治しないが、不自由ながらもそれを受け入れる生活にずいぶんと慣れてきたし、熱海は未踏の地でもあるので行くことにした。福島主宰や編集事務局の野口さん、渡邊さんとは上京した5月以来だけど、3年、4年ぶりの人たちもいて、こちらは病気をしても、みなさんお元気そうで何よりだった(佐久間氏は脳出血から奇跡の生還をされての参加)。


 一日目は午後3時に集合だったから、夕飯までは自由散策。熱海はなんと坂の多いところか!海を見に出かけたのだが、帰りはちょっとした登山(?)で杖を突き突き、硫黄の匂いの中をホテルにもどった。途中の干物屋では干物が金網の上に、今干してますよ!ってな感じで並べられていて、日持ちのする干物が出来立てであるというギャップが何とも面白かった。夜は、鮮魚中心の店で食事。鯛の兜煮に圧倒される。7時を回ってから福島先生が合流。以降、宴会は続く。会議は踊る。


 二日目は朝食後タクシーで「心の花」の佐々木信綱翁が晩年を過ごし逝去された凌寒荘へ。それから起雲閣へ移動し歌会。題詠「八月」と自由詠の二首の無記名歌会が午前中。自由詠は一票も入らずだったが、題詠「八月」は数表入り、何より福島先生に取ってもらえたのは嬉しかった。昼からは記名での五首連作の歌会。私は「ゴジラノワール」を出す。おおむね好意的な評だったが、五首目は四首を受けての結論としては早すぎるという指摘があった。福島先生は五首目については「60年から70年への闘争をしてきた者としては、こういう心境の歌は分からぬはないが、辛く感じられる(大意)」ということをおっしゃられた。私にとってこの五首目はアルコール依存症の回復プログラムという位置づけだったのだが。


 来年も健康で合宿に参加したいと思ったのだった。



 そして今日はハリウッド版「GODZILLA」を見てきた。そんなこんな。





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Commented by ユッコ at 2014-08-26 14:15 x
お疲れ様でした。
合宿いいですね。
一人よりたくさん。
Commented by ツトム at 2014-08-26 17:32 x
五首目の結論が早いとは、どういうこと?五首詠の六首目に置けとでも?と思いましたが、要は「平穏」が結論をあからさまに言い過ぎ、という指摘なのでしょうかね。いまだに短歌連作のサイジングの良し悪しがわかりません。語られるテーマの重軽で変わるものなのかな。読む立場としては、退屈な連作は五首でも長いし、引き込まれる三十首、五十首は短く感じます。
ゴジラノワール、パンタタさんの造語でしょうか、これが凄く効いてますね。誰もが知るゴジラの造形、そのシルエットをノワールと呼ぶことで象徴性を持った響きがあります。作者の病歴を知らないで読めば核エネルギーを連想する一連。新作ゴジラは原点回帰したシリアスゴジラらしいですが、悪役や善玉を歴任してきたゴジラの前に、「正義」のひとことは複雑な思いで読み取るべきと感じます。
Commented by パンタタ☮ at 2014-08-26 18:32 x
ユッコさんへ

「塔」の60周年記念大会はご盛況のようで何よりでした。
行きたかったけれど、わが身は一つ、と言うところです。
翌日の新聞に、代表が永田さんから吉川さんへ交代したとありました。
さすがに大結社、新聞に載りますね。
しかし、大きいだけに合宿なんてあるのでしょうかね、
大会っていう感じですね。

Commented by パンタタ☮ at 2014-08-26 18:40 x
ツトムさんへ

>五首目の結論が早いとは、どういうこと?
ゴジラから「平穏」にたどり着くためには、
もう何首か必要ということですね。
それは分かっていたので、増やして歌誌の方へ投稿しようと思っています。
「あらかさま」であるという指摘ではなかったです。
「ゴジラノワール」は私の造語で、
これはもうはっきり書きまして絶賛でした。
本人も気に入っておりますし、自分で言うのもなんですが、
第一作のゴジラを象徴できている気がします。
新作ゴジラはどちらかというと正義の味方のような、
人間よりの描き方でした。
ここが賛否の分かれているところで、
アメリカが作ると「怪獣」が「大きな生物」なってしまうのは否めませんね。
ファンはもっと超絶した存在として描いてほしいのだと思います。
私もそう思っています。


by alglider | 2014-08-25 21:31 | 短歌 | Comments(4)