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霜月尽日    一首

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20:37


た そ が れ に あ の 世 こ の 世 が キ ス を す る な く し た 両 手 に 抱 き し め ら れ て



たそがれにあのよこのよがきすをするなくしたりょうてにだきしめられて





 今日、



 散歩に出かけたら、おじいさんに道を尋ねられた。「ここを行けば高良神社に行きますか?」。以前にも行かれたことがあるそうで、指し示しておられる道は急ではあるが近道である。しかし、登ったところにある貯水池拡張工事のため、近道である遊歩道は、工事車両が通るための仮設道路を整備している。立ち入り禁止である。おじいさんにその旨を伝え「えーっと、この山をぐるりと裏手に回って、ぐるぐると…..」と説明し始めたけれど、言葉で分かる道ではない。私もよく迷う道である。急ぐ日曜日ではない。「一緒に歩きましょう」と二人連れの散歩になった。


 歳を尋ねられ、来年で還暦だと告げ、聞き返すのが礼儀だから年齢を尋ねると、米寿だとおっしゃる。へーっ、それでこの山道行きますか、と驚いた。高校の化学の教師をし、校長も何校か勤め、著書も何冊かあって、今年何とか褒章を貰ったそうである。会話が少し、ほんのリトル噛み合わないけど、途中で休憩しながらだけど、二人して高良神社を目指す。途中から落葉の道をがさがさ鳴らしながら行く。願い事というより、お礼に行くのだそうだ。「もう道は分かりましたから、ここまででいいですよ」と言われたが、まだ先に曲がり角、分かれ道があるので心配だし、私も願い事があったので神社まで歩いた。賽銭を入れ、種々の人間関係の平安を祈った。米寿のおじいさんはも賽銭を入れ手を合わせたのだが「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」とお経を唱え始めたので驚いた。ま、いいか。もう少しここに用事があると、言われるので「さようなら」と私は私の散歩に戻ったが、あんな寂しい人気もない神社に「南無阿弥陀仏」の後に何の用事があるのだろう。


 余談。薬の副作用で髪が抜け、前頭葉、頭頂あたりが薄くなってきている。薬をやめることはできないので、何とかマシに見えるように髪を伸ばし、ボリュームでカバーしようとしているのだが、髪が耳やうなじに掛かって変な感じ。私らの世代はほとんど人が若いころは長髪だった。私も御多分に漏れず髪を伸ばしていたが、今となってはその元気がない。髪を伸ばすのは若者の特権ではなく、元気がある証拠なのだ。元気も根気もなく、髪がうっとおしいのだが、作戦は作戦であって続行である。ひさしぶりなので髪型を決められずにいる。


 まったくもって時の過ぎるのは早い。明日から師走12月だ。本人にその自覚がなくっても、なんだかんだと予定が年末らしくなってくる。





 そんなこんな。




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只今のながらCD

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by alglider | 2014-11-30 18:27 | 短歌

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


by alglider
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