人気ブログランキング | 話題のタグを見る

昭和歌謡な日々     一首


■■
昭和歌謡な日々     一首_f0100480_1851360.jpg


20:37





オ ブ ラ ー ト 秋 の 陽 に 透 く 指 さ き に 印 象 派 の ご と た た む 薬 剤





おぶらーとあきのひにすくゆびさきにいんしょうはのごとたたむやくざい





 先週は


 何が忙しかったのか思い出せないのだけれど、ブログの更新を休んだ、というか時間がなかった。何んだったのかな… 月光の会の夏合宿の二日間の歌会報告を今日書き上げることができたので、先週はたぶん下書きをしていたのであろう。記憶はなくなりますねえ。あとは今月いっぱい〆切の短歌と十月初め〆切の詩(久しぶり)の原稿をアップしなければならん。やっぱり忙しいのではあるが、昔のようにギリギリまで置いておくということがなくなった。アルコールやめて10年も経てば、締め切りも守るしね、偉いもんだよ、まったく、笑。


 ああ、一つ思い出した。18日は浪人(中之島図書館)時代の友人、マミコさんが開いてる難波のお店「煮たり焼いたり」で「『汀の時』を肴に飲んで食べる会」を開いていたのだった。そうそう、それで草臥れて、最終的に更新は諦めたのだった。マミコさんのところに遠くから集まってくれた人たちありがとう。お肉(豚・鶏・牛)どれもおいしかったね。料理に免じてあまり話せなかった人は許してね。



 短歌友達である、とみいえひろこさんがnoteに歌集評を引き続き書いてくれた。「続き」というのがうれしい。ぼちっぼちっと売れていき、息の長い歌集になればいいなあ、と心から思っている。ひろこさんの許可を得て下記に転載する。





窪田政男『汀の時』(月光文庫4)つづき


雨の夜のわたしはわたしと二人づれ一人は濡れて一人は歌を



だまし舟折ってあそべば束の間の闇に聞こえる春をよぶ雨



 手がいっぱい出てくる歌集だった。手の骨格の透けた姿を感じさせるような、手の動きや役割についての誰かの研究ノートを見たような。舞台の幕が閉じ、真っ暗な空間で手の残像が見えるのをぼーっと感じているような気持ちにもなる。



 たくさんのレトリックが心に非常にしっくりくるのは、ふだんからもしかしたら作者がかなり論理でものごとをみているからかも、とも思った。論理でつめていくとありものの言葉で何を言っても嘘になる。「飾り」ではなくて、まっすぐものごとの芯を取り出すための、的確で響く隠喩。



 見えない手で泳ぐことのたのしさや軽さ、または虚しさ途方もなさ、その酔う感覚にすこし触れられそうと思う。見えない灯を胸に点し、見えない手を動かし、見えないものを見つめて惑いながら待つ。遊びを遊び、歌が歌うまで。そういう仕草の美しさのことでしょうか、と闇に向かって呼んでみたくなる。




昭和歌謡な日々     一首_f0100480_19215764.jpg



『汀の時』のAmazonでの取り扱いが始まりました。『汀の時』(←クリック)。よろしくお願いします。短歌を続けることを見守っていてくれた、天満ガーデン・カフェの中野ひろ子ちゃんの旦那さんがやってる古本屋さん「駄楽屋書房」(天神橋三丁目)さんにも歌集『汀の時』を置いてもらいました。近くの方は手に取ってご覧いただけます。駄楽屋書房(←クリック)。よろしくお願いします。



昭和歌謡な日々     一首_f0100480_19253086.jpg

昭和歌謡な日々     一首_f0100480_19255970.jpg

 22日が最終日(結局23日まで延長になったのだけれど)午前中仕事をさぼって(いや許可を得て)アメリカの写真家ロバート・フランク展を見に行ってきた。ロバート・フランクの詳しいことはググってほしい。そんなことじゃなくて、この展覧会が面白かったのは、写真がすべて新聞紙の巨大なロール紙に印刷されて、展覧会が終わると処分されるというものだ。写真を大衆の中に発見したロバートならではの企画と言えるし、実現させたキュレーターに拍手を送りたい。従来のプリントされたものはン千万円で取引されるのではなかろうか(よくは知らないが)。図録もポスターも新聞紙で、写真は撮り放題でSNSでの拡散を積極的に推していたのも面白かった。「美術館にあるものが美術だ」という転換がされてから一世紀は経ったろう。興味深かった。


 で、大阪府立登美丘高校ダンス部(←クリック)の話である。注目の全国大会3連覇はならなかった。ならなかったが、準優勝のパフォーマンス、バブル時代を彷彿とさせる群舞が衝撃だった。YouTubeでの閲覧回数はどれも200万回を超えているのでは。で、ダンスも本当に素晴らしく私も何度見たか分からない。それいらいバックに使われた荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」が耳から離れなくなってしまった。


 で、すぐiTuneでダウンロードしてヘビロテしていると、昭和歌謡っていいなあと思う曲が幾つかあるなあと思いついた。昔ならCD買うのもなあ…と躊躇したけれど、今は1曲ずつダウンロードできるので「ダンシング・ヒーロー」から始まって高田みづえの「私はピアノ」も好きだった、とダウンロード。薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」も好きだったなあ、とダウンロード。んで、私の頭の中では「セーラー服と機関銃」の「♪さよならは別れの言葉じゃなくて 再び逢うまでの遠い約束 夢のいた場所に未練残しても 心寒いだけさ このまま何時間でも~」の「このまま何時間でも」の部分が原田知世の「♪時をかける少女」と入れ替わってしまうほどシンクロしているのである。


 それで、原田知世もダウンロードすることになる(今、ここ)のだが、これは1曲にとどまらず、どの曲、オリジナルもカバーも良く結局、CD3枚分ダウンロードしてしまった。とてもよく、これからどうなるのか、自分の性格は読めない。


                                                                                                              
 

 これはビートルズのカバーだと分かるまで数秒かかり「これええわぁ」となり、このCDを試聴していくとノラ・ジョーンズやスザンヌ・ベガのカバーとか、もう選曲がドストライクで、これは狙い撃ちですなあ~、と欲望を抑えに抑えて3枚に絞ったというわけであるが、決壊するかも、笑。登美丘高校の喧騒から始まって原田知世の静謐まで、いやはやたどり着くべきところというものは分からないものである。



歌集『汀の時』は直メ、ツイッター、フェイスブック、mixi、そしてこのブログ非公開のコメントで予約してくださると、送料はサービスしま~す。山椒さん謹製、活版印刷栞はもう少しあります。6首バリエーションがあります。葉ね文庫店主の池上きく子さんの笑顔とカバーを折る素敵な指先を見たい方は、葉ね文庫(←クリック)でどうぞ。栞も付きます。








そんなこんな。




昭和歌謡な日々     一首_f0100480_20085572.jpg


只今のながらMUSIC

恋愛小説 / 原田知世





by alglider | 2017-09-24 18:51 | 短歌

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


by alglider
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31