ブログトップ

あるのすさび

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


by alglider
プロフィールを見る
画像一覧

夜の蝉 パンタ短歌 20

f0100480_18425351.jpg


 写真は好きな作家の好きな本。北村薫さんの『夜の蝉』である。表紙のイラストも好きな漫画家の高野文子さんだ。前作の『空を飛ぶ馬』からのシリーズを発売当初から買い出した。もう17年前の話だ。娘さんも北村薫が気にいったので、この本は娘さんの書架に眠っていた。持ち出して写メした。

 
 で、話は全然関係なく、以前にも書いた、川田絢音さんの詩『夜』が忘れられない。


黒ずんでべろんとした敷石 濡れてひかっている露地を

歩きながら

悲しみがこみあげて

よその家のベルを チッと鳴らした

知らない車に乗ってしまいどこかに連れていかれる

ということだって

考えられる

建物の

石の壁に手の甲を擦りつけて

痛くなるまで

擦りつけながら歩いていく

                                「夜」川田絢音


とくに

歩きながら
悲しみがこみあげて
よその家のベルを チッと鳴らした


の一節が、何回も心の中に浮かんでくる


 で、私のマンションの裏山の夜の蝉である。夜、仕事に出かけるときにこんなのを作った......



今日のパンタ短歌

チッとベルを鳴らして夜の蝉が堕つ川田絢音の詩で七日過ぐ
[PR]
by alglider | 2006-08-06 18:42 | 短歌 | Comments(0)