鳥だったかも雑記 + 短歌

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23:13

 職場は11階にある。


 フロアはガラスで囲まれていて、見通しよく遠くまで見渡せる。私の机は窓際にあってパソコンに向かっていると、ときどき目のすみを黒いものがよぎる。トンビである。風にのってふらーと羽ばたかずグライダーのように窓のそばを横切っていく。


 喫煙所に一服しにいっても、窓から空を眺めている。
 
 あーあー、人はむかしむかし、
 鳥だったのかもしれないね、
 こんなにも、こんなにも、
 空が恋しい

 と中島みゆきさんは歌うが、私も、空を眺めながら、トンビを目で追いながら、小さく口ずさむことがある。空が恋しい、と。昔、鳥だったかもしれないという感傷は、人の自由を謳ったものでもあるが、人って今のまま鳥になったら、飛ぶのがしんどい、なんて言って、やっぱり飛行機やジャイログライダーに乗ってるんじゃないか、と思ったりする。うーん。


 その日、二駅ほど電車に乗らず歩く。







短歌再掲

我 と い ふ 役 降 り が た し 幻 の エ ン ドロ ー ル を 背 に 受 け な が ら



われというやくおりがたしまぼろしのえんどろーるをせにうけながら








只今のながらCD

STRANGE DAYS / THE DOORS
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Commented by くも at 2008-01-21 08:53 x
 ぼくはこの歌に一票。
自我意識と、世の中の「要請」という、二面性を
にんげんはもちますが、まさに、それを感じさせる
歌。はたして「われ」をいまどうコントロールするか、
というちょっとした自己破綻しているところを
パースペクティブに後から覗いている、
なんともいえない「味」がありますね。
「エンドロールを背にうけ」がよろしゅうおますな。
ひとつ、気になるのは「幻」。
この「語」にどれだけ作者が、青ノ洞門のように魂を打ち込んだか。
丸谷才一先生なんかは「幻」おきらいらしく、
使わないそうです。
「幻」という語を使うと、意味がとりにくい分、
作品の質に酸のようにじわじわ悪影響をおよぼす
可能性もある、ということですね。

Commented by パンタタ at 2008-01-21 21:17 x
くもさんへ
ありがとう。おっしゃる通りで、この「幻」をなんとかしようと、
ここに再掲してみたんです。
これ、題詠「幻」で投稿したんですが、
他の言葉は気に入ったのに、「幻」が邪魔になってしまいました。
不要なんですね。
これはつくり直しますです。
Commented by くも at 2008-01-21 23:40 x
題詠が「幻」だったんですか。
それは、過酷でした。
第をだした方の、考量がいかがなものか。
言語感覚が「ちょっと」とおもってしまいますが。
by alglider | 2008-01-19 16:55 | 短歌 | Comments(3)

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


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