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病院って疲れる   一首



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16:19


火 、 金 と ハ イ ド レ ア カ プ セ ル 服 用 せ し が 母 の 夢 み る こ と も な し



か、きんとはいどれあかぷせるふくようせしがははのゆめみることもなし




 先日、


 高校時代からの悪友二人と今年初顔合わせの席を持った。何故か私の兄も一緒である。というのも兄は昔、昔の麻雀の面子なのである。私の兄の頭頂部はバテレンさんのように髪がなくなり、一人はずいぶんと薄くなって髪が後退している。その後退している友達は大きな広告代理店に勤めているのだが、今年六十歳になるのに東京に単身赴任だという。5年ほど居て、たぶんそれで定年を迎えることになると言う。彼を除いて大きな会社に勤めたことのない三人(一人は小さな広告代理店で会社は傾き始めていて危ないとか、私の兄は税理士なのでフリーである、私はバイト、契約社員の流れだからもとより大きな会社の流れの中にない)は、それが栄転なのか島流しなのかよく分からないが、たぶん、よい方だと思われる。



 この歳の者が集まると子供や孫の話、そして持病の話になったりする。そう話しているうちに、私が一番の病気持ち(病気の百貨店)だということになった。その時点でそうだったのに、後日エコー健診の結果、さらに胆嚢に1㎝大のポリープ(これが良性かそうでないかの微妙な大きさなのだ)があることが分かり、腎臓の石灰化“石”ができていることが分かった。もともとアルコール専門病院で肝臓のエコー検査を受けたときに小さな血管腫が見つかったことが始まりで、肝臓の腫瘍は、ただいまランキング1位の私の病気・真性多血症とも症状がリンクするので再検査を受けたのだった。


 検査結果の一覧表を自分で見て、胆嚢と腎臓のことが分かったのだが、血液内科の担当医は肝臓のことにしか触れない。どうも専門分野が違うとタッチしないというか、無関心である。消化器内科か泌尿器科へは自分で行くしかないようである。こういう点では総合病院は不親切だなあ(医術は仁術、人柄によるところが大きいと思うけれど「胆嚢と腎臓の検査結果がこうで、内科に回ったほうがいいわよ」とひと言あれば、ぜんぜん印象は違うし、安心感も違う)と思う。かといって、かかりつけの町医者がいいかと言えばそうでもない。あれこれ心配はしてくれるが、結局は「私には判断できない」と紹介状を持って総合病院を訪ねることになる。総合病院は紹介状制度で地域開業医との連携を謳うが、なかなか患者はその連携のよさを実感できない、というか置いてけぼり感いっぱいである。


 私ごとばかりではなく、職業柄、高齢者の病院への苦情を聞くときがある。話の内容に寄っては医療過誤で裁判にした方がいいような内容もあるが、医療に知識を持たない一人の闘いは、多くの支援がないかぎり高齢者に限らず不可能に近い。その上、支援をどう得るかなんて、市井の高齢者一人には発想がない場合が多い。こういう時こそ“国家”行政の出番だが、そこで出会うのは組織として安心できる制度ではなく、偶然出会えるか出会えないかの一人の良心的な行政マンなのだ。NPO とかの支援組織もあるだろうけれど、八十歳を超えた人たちには、特定非営利活動法人なんて経験のない、分からない組織かもしれない。


 まったくの私見で無視してもらっていいのだが、ささやかな出会いの救済は、私の場合、私の死生観や諦念に大きく関係している。病院で受ける医療も自分の“これから感”で大きく受け止め方が変わる。それは自分の“精一杯”の方向性のような気がする。在宅で死にたい人には医学的なメリットを捨ててもそれがベストだし、また逆もあろう。六十代、そういう“これから感”は持っていたほうがいいと思うし、本当はそれがこれまでの集大成になっていくような気がする。


 とりとめもなく書いたから、文章の整合性、綻びは、後日ゆっくり手を入れます。今は、このままアップ。




 そんなこんな。



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只今のながらCD

A TIME FOR EVERYTHING / YARON HERMAN TRIO
by alglider | 2014-04-06 16:08 | 短歌

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


by alglider
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