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連休の最後の日に     一首(写真)


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22:18



 そろそろ

 ブログも更新しなきゃ、と十連休の最後の日に重いキーボードを叩いている。「連休が長すぎる」とか、テレビで言ってる人がいたけれど、ぼくはまだまだ休みたい気分だ。来年の1月、65歳の誕生日で契約社員の雇用が終わる予定だったけど、いろいろとアルコール時代における「年金の負の遺産(笑)」があって、もう1年は働きたいと申し出たら許可がおりた。たぶんバイトになるとは思うけれど。で、66歳までは働く。でも、自分から申し出ておいて裏腹なんだけど、60歳でリタイアした友達が何人かいて、連休中、彼らの生活はこのようなものか、これがずっと続いているのか、いいなあ、快適だなあ、なんて思っていたのだった。


 でも、午前3時までDVDなどを見ていて、11時に起きるというのはあんまり健康によろしくない。よろしくないけれど、そう夜型が直るような気もしない。リタイアしたら生活のリズム改善が一番最初の課題だな、なんて思っている。66歳まで働くのは負の遺産ゆえであって、本当のところは体もキツイ。精神面では冬の寒さと暗さの中に外出しなければならぬ、というのが本当に苦痛だ。あと2年だよなあ。



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 2日に国立国際美術館へ「クリスチャン・ボルタンスキー展」を見に行ってきた。一言で言ってしまえば有形無形、有名無名の死の墓碑銘であり、記憶の埋葬地であり、亡き者たちの依り代であり、それはぼくであり、ぼくはそれであるところのものである。


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 連休の最初3日間は結社から依頼されていた原稿書きに費やした。それから短歌を十五首詠み、家の片付けに時間を当てた。やっと冬物のコートや長袖Tシャツを仕舞い、夏服を引っ張り出した。それから捨てるものは捨てようと古着、古本などの整理をして、クロゼットの奥をごそごそしていると、娘の2歳の誕生日カード(保育園製作)や小学校のときの図画工作や漢字練習帳やら創作童話、その他もろもろがでてきた。段ボールにすると4個分ぐらいはあるだろう。よく残しておいたものだ。いずれはこれらも捨てなければならない(娘は要らないと言うだろう。実はぼく自身は結婚するときに、父から「図画工作」と紙の張られた大きな箱を一つ渡されている)けれど、しばらく懐かしく恋しく泣いてしまうだろう年齢まで置いておくことになると思う。ぼくは本当にアカンタレで、懐かしいものを見ていると、すぐ涙が出そうになる。ぼくが持ち主なんだけれど、思い出というものはどこか宙ぶらりんで、死者の魂のように依り代が必要だ。そういったものをアートにしたのがボルタンスキーともいえる。ホロコーストではなく「ショア」という言葉を使っていたけれど、今、作り続けられている小さな無数の死の墓碑銘は、過去の大虐殺と無関係ではない。



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 いつだったか、買い物の帰り、木々の隙間を抜けて夕焼けが一隅を照らしていた。そこだけが祝福された土地であった。




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そんなこんな。





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只今のながらMUSIC

CON TODO EL MUNDO / KHRUANGBIN






by alglider | 2019-05-06 22:14 | 短歌

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし


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