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20:37


気 が つ け ば ひ か り は 満 ち て こ ん な に も さ よ な ら ば か り し て き た 夏 に



きがつけばひかりはみちてこんなにもさよならばかりしてきたなつに



 今日は

 大阪府立大学I-siteなんばへ虫武一俊歌集『羽虫群』批評会へ行ってきた。昼に出かけることはあまりないので、ややばて気味。偶然、塔のユウコさんが来ていて「パンタタさ~ん」と声を掛けてくれる。なんとパネラーの大森静佳さんのお母さんと一緒で、お母さんがFBで私の参加していることを知ってユウコさんに伝えてくれたらしい(と、聞こえたのだけど.....)。びっくり!

 FBといえば大学の後輩のれい子ちゃんが歌集『汀の時』の感想をアップしてくれた。許可を得ているので下に転載する。



 学生時代の文芸部の先輩の窪田政男さんが短歌集を出されました。『汀の時』(月光の会刊)先輩といっても私が一回生の時はすでに卒業されていて、どこでお目にかけたかというと大学生協書籍部で。この学内にある本屋で出会った書物の幾つかは私の読書人生の礎となったものが多く、窪田先輩はそこにお勤めでした。美学科の先輩でもあり、文芸部の同人誌『関学文藝』にはいつも美しい詩を発表されてました。

 美しいというのは美学の先輩でもあったので、つい美しいと表現してしまうのですが、言葉が結晶化するような感じです。質量があるというのか、物質のように、、というのは私の中のささやかな遠い記憶なのですが、今年の1月21日に、久しぶりに同窓会があり再会。なんとこの日は同じ誕生日の日。

 何十年ぶりの再会でしょうか。驚いたことに窪田先輩は一滴もお酒を召し上がりませんでした。これは驚愕です。私の頭の中には窪田先輩はいったい何処まで果てしなくお酒を飲んでいかれるのだろうかという震えるような遠い記憶がありました。詩人とはあのように飲むのかと。その窪田先輩が「アルコール依存、骨髄増殖性腫瘍と不治の病を二ついただく」と歌にも詠まれた日々を経て、10数年以上お酒を断たれてるとおっしゃるのです。これはもの凄いことが起きてるんだと一瞬感じました。

 そして、詩人から歌人へと転向された窪田さんの処女出版が、この『汀の時』。かつて窪田さんの詩のファンだった私にとればあまりにも待望の処女歌集です。「時は今」だったのでしょう。

 この歌集、とにかくとても美しい。モノトーンの装丁も、紙質も印字の色も字の風情も何もかも。触っただけで質量が届き、ページを開けるのに思わず部屋を片付けてからにしようと思ってしまう。窓を開けて空気を入れ替えてから開きたい。滲みや折りなどつけたくない。出来れば祭壇にでも置いておきたい。この本にこめられた、深い深い「本」への愛情は何処からくるのか?

 肝心の短歌の作品の中に入る前にえらい時間がかかってしまいます。こうなると襟を正さずには開けません。いったい自分がこれを読んでも良いのか?と思わず立ち止まりたくなります。。。(というのは自分の青春時代を振り返ってしまうからかもしれませんが)

 好きな歌はといわれたら、それもありすぎて選べません。以前FBで紹介させていただいたこの短歌もありました。

手 の ひ ら を 合 わ せ る ほ ど に う ち と け て 何 も わ た せ ぬ 手 の ひ ら で あ る



 タイトルの『汀の時』のみぎわという語が現れる、

ゆ く だ ろ う 人 恋 う こ と も 捨 つ る の も か な わ ぬ 夜 が 寄 せ る み ぎ わ へ



 表紙を飾る歌がこれ。この青。

シ ュ メ ー ル の 忘 れ 去 ら れ た 猫 の よ う 青 い 眼 の 咲 く 日 暮 れ が く る の




 裏表紙にあるこの歌もやはり美しい

ひ た す ら に 泣 き た く な る の 透 き と お る エ レ ベ ー タ ー で 昇 り ゆ く と き




 なにも考えずにページを開いて飛び込んできたのは

わ れ ら と は 言 い え ず わ れ は 風 を 待 つ 一 斉 の 桜 ひ と ひ ら の み 散 る


 正岡子規がなぜ俳句を詠みつづけたのかが少しわかりかけるように思いました。短歌は俳句よりは文字が多いので窪田先輩には子規よりは長生きをして頂きたいものです。

 この本は、癒やしやセラピーや、ワークやらケアやら療法やらの言葉はどうもバタ臭く、わたしはやはり限りなく文学の座標に近いところにいたい自分が在ることを思いださせてくれるのですが、もはや「癒やし」という言葉すら聞きたくないような時に手にとって何気なくページを開いてみていただきたいなぁと思います。どうぞかたわらに 。



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 れい子ちゃん(上の写真は彼女の手による)はNPO法人を立ち上げタッチケアの仕事といったら変だな、活動っていうのだろうか、詳しくは知らないのだけれど(というのは奥が深そうで勉強をしていない)、ま、そういうことをやっていて、抗がん剤治療中のお知り合いが何人かいて、私の歌集を「かたわらに」と何冊か手渡ししてくれたそうだ。さて、お役に立てばいいのだが、と思うし、そういう読み方自体が新鮮というか驚嘆であった。


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 今年初めて向日葵を見た。ずいぶん遅いような気がするけど、どうなんでしょう。近くの公営団地の花壇には毎年咲くのだけれど、今年は趣を変えたのかもしれない。小野や佐用の向日葵を見に行きたいなあ。



歌集『汀の時』は直メ、ツイッター、フェイスブック(ともに窪田政男で検索)、mixi、そしてこのブログ非公開のコメントで予約してくださると、送料はサービスしま~す。山椒さん謹製、活版印刷栞はもう少しあります。6首バリエーションがあります。葉ね文庫店主の池上きく子さんの笑顔とカバーを折る素敵な指先を見たい方は、葉ね文庫でどうぞ。栞も付きます。





 そんなこんな。





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只今のながらMUSIC

ALONE TOGETHER / QUIDAM







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by alglider | 2017-07-30 20:39 | 短歌 | Comments(2)

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15:47



い っ ぱ い の 水 を も と め る 身 体 あ り 朝 の ひ か り 昼 の 木 漏 れ 日




いっぱいのみずをもとめるからだりあしたのひかりひるのこもれび




 私が

 寝ている部屋はエアコンがなく、扇風機でなんとかやっている。夜中に暑苦しかったらタイマーの切れた扇風機に手を伸ばし、またスイッチを入れる。夜を通して3回ほどそんなことがある。で、今日は昼まで寝ていたのだけれど、何だか調子が悪い。軽い熱中症だなあ、これは。お咲きさんがポカリスエットの粉末があったはず、と探してくれた。今、パソコンの部屋をガンガン冷やしながら、水分補給中。

 歌人の吉川みほさんから『汀の時』の評がメールで届いた。許可を得て下に掲載する。




 先日葉ね文庫さんにひさしぶりに伺う事ができました。葉ね文庫さんのおかげで、出会わなかったかもしれない本や人と、出会うことができてうれしくもあり、やはり文芸はわたしには遠くもあるな〜、と日々揺れ動いています。

 そんな中で『汀の時』を購入しました。まだ数年程度ですが、詩や短歌の本を読んで思うのは、ここに居ながらにして遠くへゆけるような、(わたしは勝手に「トリップ感」と言っています)短歌にもそういう感覚を得ることがあるのを知って、歌集を求めたり、拙いながらも実作をしてみたくなったのでした。 うまく言えないのですが、『汀の時』には、静かに流れる「トリップ感」があり、(「あさがおの花にさまよう蟻」も「片身の魚」「秋天の舟」「日曜のユンボ」にも、わたしはなることができる!)言葉を磨いたら、最終的に言葉にできないその「ある感覚」が残るのだとおもいました。たくさんの「汀」があって、そのなかにグラデーションが様々にあり、常に途中にいるのだと。

 以前にもメールで触れたのですが、「透きとおるエレベーター」の短歌、やはり好きな歌です。「透きとおるエレベーターで昇りゆくとき」に三半規管に生じる、注射器の中を吸い上げられ、時間を逆行し、我を失うような、不安定な感覚。その時に「性差」は消えてしまう(「泣きたくなるの」は女性言葉ではなく子どもの言葉づかいとして、わたしは読んだのだと気付きました)。その一瞬に感じるわけのわからない根源的「かなしみ」だから「ひたすら泣きたくなる」んだ。と、初読時に自然にそのような感覚がスッと入ってきました。

 音楽も詩や短歌も結局最後には残るその感覚が好きかどうか、が自分とっての大事なもので、そういう意味でわたしは『汀の時』を何度も読むことになりそうです。装丁や文字組、帯など本作りにも、いろいろ制約はあることと思いますが、隅々にこだわっている事が伝わりました。本文が紺色。すごくいいですね。(詩は文字組や余白で見え方が全然違いますね。)

 また、お会いできましたら、お話聞かせて下さい。感じるところがあり、長々と書いてしまいました。一番お伝えしたかったのは。あの歌集のなかで、常に境界(汀)にいて揺らぎながら運ばれていく感覚を得た、ということでした。






 吉川みほさんには歌集『行き先の思い出せないバス』(←クリック)がある。ぱらぱらとめくって三首選んでみた。



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行き先の思い出せないバスに乗りほらまたひとり迷子になった

空想の迷宮めいた旧漢字「澁澤龍彦」の中 彷徨う

「ひまわりの種さしあげます」この夏の欠片を分け合っている 静かに



人は常に小さな喪失感と一緒にいるのだなと思う。それは幸せを損ねてしまうほどわるいことじゃない、とこの歌集は教えてくれる。








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  で、私の歌集の方もぼちぼち動いております。先日は見知らぬ電話番号からの着信履歴があり、仕事の休憩時間に折り返しかけてみたら、歌人の道浦母都子さんからだった。月光の会から歌集を送ったのは知っていたので、いつか折を見て感想をお聞きしたいとこっちが思っていたところだったので、たいそう驚いて、かつ、恐縮した。「歌集読みましたよ。いい歌集ですね」と言われて、9月の歌会で集まっている人に(よかったら)買ってもらって、その次の歌会で五首選なりの批評会をしましょうとのこと。ありがたや。もうすぐ八月。鎮魂の月でもある。『汀の時』に八月の歌は多い。




 『汀の時』好評発売中。直メ、ツイッター、フェイスブック、mixi、そしてこのブログ非公開のコメントで予約してくださると、送料はサービスしま~す。山椒さん謹製、活版印刷栞はもう少しあります。6首バリエーションがあります。葉ね文庫店主の池上きく子さんの笑顔とカバーを折る素敵な指先を見たい方は、葉ね文庫でどうぞ。栞も付きます。amazonでの販売はもう少しお待ちください。




 そんなこんな。




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只今のながらMUSIC
THE DIVINE MISS M / BETTE MIDLER





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by alglider | 2017-07-23 14:56 | 短歌 | Comments(5)


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16:21


血 の 色 の 属 性 捨 て た し わ が 胸 に 流 れ て い た る 過 剰 な も の よ




ちのいろのぞくせいすてたしわがむねにながれていたるかじょうなものよ





 結局、

 連休の三日間はこれといったこともなさず終わっていこうとしている。歌集『汀の時』の発送も一段落して、これからは口コミペースのぼちぼちに入ってゆく。そのぼちぼちのペースで感想もメールや手紙で届き始めた。下記に載せるのは大学の文芸部だった後輩からのもの。これからもぼちぼちと紹介してゆきたい。




おはようございます。とりいそぎあと5冊、汀の時、送ってくださいますか?送料つけてください。まわりに抗がん剤治療中の人が多くてプレゼントしたいと思います。好ききらいは別にして手元にあるだけで違う本だと思います。これ凄いですね、処女出版と知り驚きました。関学文藝時代から窪田さんの詩は大好きだったので。感想なんておそれ多くてつぶやけないですが、またゆっくりと。本を開くとき、自然とテレビの雑音を消したくなりました。できれば部屋の掃除もしたいぐらい。好きな歌に印をしたくても余白が美しすぎて汚せない。祭壇行きの本ですね。まだ、ご出版おめでとうございますとお伝えしてないのですが、おめでとうも口にしたくない、そんな感じでおめでとうございます(^_^)


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 炎天下に、こういう濃い草むらを見つけると思わず立ち止まって、ずっと見入ってしまうことがある。幼年時代から高校生ぐらいまでの様々な夏の思いが甦る。夏のPTSDである。




直メ、ツイッター、フェイスブック、mixi、そしてこのブログ非公開のコメントで予約してくださると、送料はサービスしま~す。山椒さん謹製、活版印刷栞はもう少しあります。6首バリエーションがあります。葉ね文庫店主の池上きく子さんの笑顔とカバーを折る素敵な指先を見たい方は、葉ね文庫でどうぞ。栞も付きます。






 そんなこんな。




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只今のながらMUSIC
STOP MAKING SENSE (DVD) / TALKING HEADS






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by alglider | 2017-07-17 15:26 | 短歌 | Comments(0)



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18:17


文 月 へ 角 を 曲 が れ ば 点 描 の ひ か り の 服 に き み は 着 が え て





ふみづきへかどをまがればてんびょうのひかりのふくにきみはきがえて





 土曜日に

 洗濯ができればよかったのだけど、朝早くから病院の予約が入っていて、ついでにお盆休みの時に薬が切れないようにペインクリニックへと梯子したら、そろそろ午後2時近くで葉ね文庫で安福望さんのライブペインティング(ドロウイング?)が始まる時間になっていた。

 汗をたくさんかく暑さになってきたので洗濯をしなくちゃお気に入りのTシャツが間に合わない。で、日曜の洗濯となったのだけれど、干してしばらくすると一転にわかに掻き曇り、雨と風と雷の嵐になってしまった。洗濯 → 買い物が理想のパターンだけどそれもかなわず。髭をあたって、更新をしている。

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 ライブペインティングは詩人西尾勝彦さんとのコラボで詩「扇風機同盟の夏」をドロウイング用紙に西尾さんが書かれた上に、安福さんはイラストを重ねていくというもの。遠くから見ていると分からないのだけれど、休憩とかの間に近づいて見ると、様々な本や生物、人が描かれている。私の歌集も小さく描いていただいた。水族館のようでもあり実に涼し気である。

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 下を見ているだけではだめで、天井からは安福さんの作品がぶら下がっている。これは、まあ、みれば分かるが「タコ」である。「タコ」と聞けば私はどうしてもアタゴオルのヒデヨシを思い出してしまう。分かる人には分かる。





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 私の歌集『汀の時』追加が届きました。直メ、ツイッター、フェイスブック、mixi、そしてこのブログ非公開のコメントで予約してくださると、送料はサービスしま~す。山椒さん謹製、活版印刷栞はもう少しあります。6首バリエーションがあります。葉ね文庫店主の池上きく子さんの笑顔とカバーを折る素敵な指先を見たい方は、葉ね文庫でどうぞ。栞も付きます。







 嵐も去った。買い物へ行こう! そんなこんな。






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只今のながらMUSIC
HUNT / AMAROK




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by alglider | 2017-07-09 16:22 | 短歌 | Comments(0)


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20:14

美 し き A l l f o r O n e 夕 暮 れ は ま こ と 血 の 色 す べ て に 及 び




うつくしきおーるふぉーわんゆうぐれはまことちのいろすべてにおよび



 今週も

 歌集『汀の時』の注文を頂いた方への発送で一週間が過ぎた。東京の月光の会事務所から120冊送ってきたのだけれど、もう10冊ほどしか手元にない。で、うち5冊は葉ね文庫さんへ追加納品したい。東京で何冊在庫を持つかによるのだけど、こっちに何十冊かは送ってもらわないといけない。何だか疲れて、まだ連絡ができていない。こうなったら品切れ中の希少本販促戦略か、笑。7月の中旬までにはamazonで手に入るようになると思います。また告知します。

 本はなくても管理は出来ますのでご注文下さい。直メ、ツイッター、フェイスブック、mixi、そしてこのブログ非公開のコメントで予約してくださると、送料はサービスしま~す。山椒さん謹製、活版印刷栞はもう少しあります。6首あるバリエーションはまだ揃ってます。葉ね文庫店主の池上きく子さんの笑顔とカバーを折る素敵な指先を見たい方は、葉ね文庫でどうぞ。栞も付きます。

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 で、今日は兵庫県立美術館へ「ベルギー奇想の系譜展」を見に行ってきた。暑い盛りに出かけようとすると、お咲きさんが「ようこんな時間に」とあきれていた。灘駅から県美まで影のない道を歩かなあかんけど、炎天下はわりと好きだ。宣伝が効いた(HPでのヒエロニムス・ボスの動画がとても面白かった)のか、たくさんの人で、久しぶりに「こら、かなわんなあ」という展覧会だった。ピーテル・ブリューゲルは何度か見ているので、群がる人たちを横目ですっ飛ばした。初めてのフェリシアン・ロップスとか面白かった。アンドロギュノス的な絵画がこっそり隠れていて「ええんかいな」とか。

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 ま、このトマス・ルルイによるブロンズ像が一番強烈だったかも。実に分かりやすくインパクトマックスである。この画像を見ると例えば頭でっかち的な言葉が思い浮かぶと思うけれど、題は「生き残るには脳が足らない」である。体も頭も欲望の虜である。





 そんなこんな。





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只今のながらMUSIC
CRACKED ACTOR (LIVE LOSANGELS ‘74) / DAVID BOWIE




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by alglider | 2017-07-02 19:18 | 短歌 | Comments(0)

さびしさを糸でかがればかぎ裂きのかたちしてをり棘のあるらし
S M T W T F S
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